■たまだまさおの故障日記DX
Favoritesタイトルイラスト Mixiの日記でこっそり描いていたネタ『故障日記』のその後ということで、101からまた再スタートいたしますどこまで続くかわかりませんが、経済的にはあまり続かない可能性も高いかと…。

故障日記DX vol.118(ジャノメのふる~いミシン)

故障日記DX vol.118(ジャノメのふる~いミシン)
拝啓、田舎の(車で10分程だけど)お母様へ。
貴方の息子は、会社を辞めて、非社会人になりました。
世間様に顔向けできないような事はしてませんが、自慢できるような事も確かにしてません。
◆Sample images

拝啓、田舎の(車で10分程だけど)お母様へ。

貴方の息子は、会社を辞めて、非社会人になりました。
世間様に顔向けできないような事はしてませんが、自慢できるような事も確かにしてません。

しかし、

これだけは忘れないで下さい。
貴方の息子は...、電気屋さんではありません。
断じて。ましてや、ミシンの販売店の店員でもありません。

たまに帰ったら、

「これ直しといて。」

って...あなた...。それも、30年もののミシンのペダルって...。
加えて、すご〜く。
ばっちいんですけど、コレ!

30年間まともなメンテナンスもされていない機械の末路と言った感じです。皆さん、どうですか?久々に実家に帰った息子に、いきなり

「これ直して。」

って、30年も踏み続けたミシンのペダル渡してくる親って。

どうよ?

さわると、それはもうなんていうんですか、

ベタベタ

そう、ベタベタなんですよ。
30年分のありとあらゆる汚れが付着しまくりです。

我が家のことをこんなこと言うのは何ですけど、
汚いんですよ。

その日も、目の前をひょこひょこと、あの昆虫が出てくるしね。
汚いです。(※1)お母様。
すっごく不潔!不潔よ!!

そんな息子の訴えもまるで耳に入らない、お母上様は、こう続けるのでした。

「それ、直そうと思ったら、蓋が開かなくって...。」

直す気だったんですか、
ご自分で...。

ここは、息子として前向きな提案をひとつですね。お母様...。

「新しいの買いなさい!」(※2)

30年も使われれば、ミシンも立派な妖怪変化です。
化けてでないうちに買い換えすべきです。

「でも、使わないものにお金かけれないしねぇ。」

って...。使わないなら、直さなくってもイイじゃん...。

そんな、不毛な問答の末に、押し付けられたのが今回の故障日記。
ジャノメのふる〜いミシンのスイッチペダルです。

001.jpg

30年も経っていて、動いている本体は奇跡ですけど、このペダルも相当年期入ってますね。

よくみると、コードのところどころに補修とおぼしきテープのぐるぐる巻きが数カ所ありました。

それも少なくとも10年は前のものでしょうか、触るとテープがボロボロと剥がれてきて、妙に粘っこいノリだけがネバネバと残っていたりします。

こういうのを端的に表現するのなら...、気持悪いって言うんでしょうね。

んで、持ってきちゃった以上は、直すしか無いわけで...。
何でこんなもの直さなくちゃならないのか、納得の行かないままの作業開始です。

開かずの裏蓋

と聞いていた、ペダルの蓋ですが、見てみれば単純な構造で、
鉄板の片側の端に内側に向いた突起が2カ所あり、そこでロックがかかっているだけでネジなどは一切ありません。
開けるには、板の突起のある方をヘラなどを使って、少し上に引き上げた状態で、スライドさせれば良いわけです。

 

 

ここまでは、外観から簡単にわかること。
しかし、実際にやってみると、

開かない...。

少し力を込めてみましょう。...。

 

開かない......。

 

もう少し力を込めてみましょう。......。

 

...。

 

!!痛っ!!

指が痛くなっただけで、
やっぱり、開かない...。少し考えてみましょう...。

 

.........。

 

 

......。

 

 

...。

油でも注してみるか...。

この手のものなら定評のある
呉工業株式会社の出番です。

でも、おなじみの

5-56

ではございません。

今回出番は、

グリースメイト

まぁなんのことはない、スプレータイプのグリースですね。
レールのところに、
シュシュっとスプレーです。

レールの隙間を液体グリースが、つ、つーっと流れ...。

......ない?

本来なら、毛細管現象で、隙間をつ、つーっと伝って浸透するはずなのに、
何故か一カ所に留まったまま動きません。

これはつまり、そう、"つまり"なのです。

化学的に言うのなら、
隙間にゴミが詰まっているのです。

それも

綿ボコリ

おいコラ!
30年も経てば、仕方ないのかもしれませんね。
あきらめて次の策です。木槌

またもや、木槌!

 

叩く、叩く。

鉋の刃を出すがごとく、裏蓋の端を叩くこと数分。

ジャリジャリ

と、なんとも不快な音を立てて、『開かずの裏蓋』が開いたのです。
そして、開くとともに...。
ものすごい量の
ホコリが...。
ゴロゴロと、出る出る。
(ちなみに今、"でる"って変換したら"DELL"って出た)

ピンポン球くらいの塊が2、3個出てきました。

おかぁ〜さん!
ちょっと来てよぉ〜。
汚過ぎぃ〜!!

その後中にブロアーかけたら、もう、大変。
作業部屋が一瞬にして、霧のロンドン
007も真っ青です。
後に鼻毛が伸びたら、きっとこの所為です。

中をあらためてみましたところ、
なんともバカ単純な抵抗器が1つ...。

002.jpg

昔作った田宮の電動RCカーの変速器だってもうちょっと気の利いたメカでしたよ。
まぁ30年も前ですから、こんなもんでしょうかね。

しかも30年ですね、スライドヘッドの軌跡のところだけ、若干ですがコイルが摩滅しています。
ちなみに写真の黒いのは、グリスにカーボンが付着しているものです。

この辺もキレイに洗浄して、接点活性剤を塗って油注して...。

俺って、孝行息子だねぇ。

故障の原因である断線している箇所を見つけて、再接続。
接続箇所には、熱収縮チューブ(これも昔田宮のRCカーで使ったなぁ)で絶縁。

写真1枚目にあるコードの途中にあった緑のテープも剥がして、そこも再度接続し直し、チューブで覆います。

最後に、組み立てて、
全体を清掃。

30年分の垢を一気に落としたら、
落としすぎて、ペダルに書いてあった注意書きも消えちゃいました。

003.jpg

最近の洗浄剤は落ち過ぎですね...。

ついでに、プラグも分解清掃。

さすがに新品同様とまではいきませんが、かなりキレイになりましたよ。
どうです。おっかさん。おこづかいくらいちょうだい!

▼ よくある質問珍問:Q&A

[Q1]
ミシンって油と繊維で汚れるんですよね。
ヤワだし。
学生時代の被服の授業でまともに動くミシン探すのがほんと大変でした。何台もミシンを渡り歩いて動くのを探すんです。
授業中「先生ミシンが壊れました〜〜。」という言葉が飛び交います。
しかし、大変と言いつつとても楽しそうですね。
困った機械との楽しいひととき・・みたいな。(笑)
[A1]
ヤワなミシンも30年も動いているのを見ると、ある意味ゾッとしますね。小学校の家庭科で使用していたミシンは確か足踏み式でした。その当時でもウチのミシンよりは新しかった記憶がありますね。
直すときというよりも、直った瞬間はちょっと楽しくもあります。
[Q2]
まるで東京タワーのドラマが眼に浮かぶような日記でした。
そいえば、新しい会社にたまちゃんそっくりの人がいます。
思わず「攻撃的なオタクですか?」と聞いてしまいそうです。
[A2]
ドラマの「東京タワー」は観た事が無いですが、本物の東京タワーはイヤという程観ています(笑)。
僕にそっくりな人というのはまだお目にかかった事がありませんので、なんだか興味をそそられます。そのうちこっそり写真でも送って下さいよ。
それはともかく、僕は「攻撃的なオタク」ですかね?
自分では健全な一般人のつもりですけど...。

[注釈]
※1:2020年現在、こないだ行ったらエアコンの室内機の上にキリギリスがいました。あと掃除させられました。
※2:この数年後に新しい小型のを買ってプレゼントしましたよ。


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